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旅人と銃
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作詞 籠目 |
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静かな湖の真ん中、一丁の銃と旅人が横たわっています。
そして、静かに起きることのない眠りに堕ちています。
一人の旅人がその近くを通りました。
「おやおや、貴方は如何してしまったのですか。」
誰もいない、湖のほとりでその声は響いていきます。
眠っている旅人の代わりに銃が答えました。
「私たちは旅を終えています。旅を出来ないのです。」
「ふ〜ん、それで?」
銃は続けて言います。
「だから構わないでください。」
「君はそう言って自分を慰めてるのかい?」
そう言って旅人は走りさって行きました。
その湖のほとりで銃と旅人が眠っています。
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