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石ころ
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作詞 藍林檎 |
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転んじまった
血が滲むのをみて
「この野郎!」って
石ころを蹴飛ばした
傷が増えていく
自分が恥ずかしいんだ
誰か俺を癒してくれないか?
「まだ歩ける足があるだろう」
誰かが言った
俺は振り向いたけど
誰もいなかった
自分は一人だ
淋しいけど淋しくない
何なんだ
夜がこんなに暗いのは
何なんだ
傷つけちまった
自分の手を見て
「馬鹿野郎!」って
泣いて叫んだんだ
傷が増えていく
自分が可愛そうなのか?
誰か俺の話を聞いてくれ
「まだ残っているだろう」
また誰かが言った
俺は尋ねたけど
答えは無かった
自分は本当に一人か
星に聞いてみた
草に聞いてみた
風に聞いてみた
返事は無かった
川にだって
空にだって
海まで行って
尋ねた
返事は無かった
でも気付いた
「本当に側にいたんだ」
今度は俺が言った
俺は尋ねたけど
答えは無かった
自分は一人だ
けれど尋ねる相手がいた
自分なんだ
星も草も風も
川も空も海も
俺の目の前に居た
石ころも居た
俺は一人じゃなかった
一人じゃ生きていけなかったんだ
俺は思った
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