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4月の向日葵
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作詞 憂鬱な画家と陽気な庭師 |
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見上げたら枝が細かくて 切り絵みたくなった空
そこから降り注ぐ 木漏れ日が網膜に突き刺さった
いつもより風が冷たくて すぐ過去になった今
君から渡された 向日葵のストラップとキーホルダー
それだけで充分だった まるで魔法のように
言葉じゃなくたって伝わることを 僕らは知っている
もしも羽根が生えたら 君に逢いに行きたい
気付いたら 無邪気な子供のように
駆け出していた
飛ぼうとして飛べなかった 僕が
憧れた 笑ってしまうほどの青い空
選ぼうとして選べなかった 過去が
後ろから 幸せなふりして手を振った
飛ぼうとして堕ちていった 僕が
精一杯 手を伸ばしてみた 白い雲
掴もうとして掴めないって知って
立ち尽くす 遠ざかっていく 思い出たち
ステンドグラスの屋根の上 まん丸くなった猫
ここから見下ろす あの日 絵画の街を君と見てた
汽笛だけ鼓膜に残って もう見えなくなった影
強く握り締めた 向日葵のストラップとキーホルダー
耳を澄ます 君のいない静かな世界は
息することを忘れたように 秒針だけ動いている
きっと羽根がなくても 君に逢いに行けるよ
気付いたら 無邪気な心を抱いて
駆け出していた
飛ぼうとして飛べなかった 僕は
羽根が生えたみたいに身体を軽くする
選ぼうとして選べなかった 過去に
振り向いて 今度は自分が手を振った
飛ぼうとして堕ちていった 僕が
追いかけて やっと追いついた 君の背中
選ぼうとして追い越した 未来が
僕の後ろ 幸せそうな顔で 微笑んだ
見慣れた 向日葵のような顔で
微笑んだ
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