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なお
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作詞 こーすけ |
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静かな田舎の砂浜で 彼は彼女をただ待っていた
告白したのは高2のこと 今では外にも出られない子と
小指で小さな約束をした いつまでも一緒にいようね。と
でも今じゃ繋がれるのは ときどき出来るEメールだけ
でも彼はそれで充分だった まわりが羨ましいけれど
彼女はいつか帰ってくる そう信じて瞼を閉じた
いつのまに冬は終わっていた 気づいたら1つ歳をとった
弱い自分が嫌になった そして赤い血が流れた
形相はすでに変わり果てていた
彼女の細い腕に傷跡ができた
変わってくのは 年月のせい
それでも彼は強く抱きしめた
彼女は嬉しくて涙がこぼれた
流れ星がちょうど流れた 冬の夜空
3度目の夏を過ぎてから 時々電話もするようになった
何度も寄り道をしたけど 彼女は ほら帰ってきた
心の中に少しずつ増える 宝物がすごく嬉しかった
「いつまでもこんな幸せが 続いてくれたら」とただ願った
彼女がある曲を教えてくれた 奥華子の「魔法の人」
「魔法の人みたいだね」なんて 恥ずかしいこと言ってくれた
思わず涙がこぼれた 彼もいい曲だと笑った
彼女は再び外へ出た 一度は固く閉ざした世界へ
さくらの花が5回咲いた頃に
彼女は夢へと向かい歩み始めた
変わってくのは いつも人間
それぞれの夢が二人を引き裂く
同じ未来を歩めないと気づいていた
それでも何もしなかったな…出来なかったな。
高層オフィスの鉄塔で 僕は何かをまだ待っている
サヨナラしたのは一昨年のこと いまだにからっぽな僕のここ
後悔なんてないはずだった 『正しい選択』は、これなんだろ?
強がって進んできた未来 過ぎる日々にもう、あなたはいない
気づけば十分に大人になった
ある日懐かしいあの曲が聞こえた
流れていくのは 月日と涙
それぞれの夢を叶え生きる今
忘れかけていた帰らぬ日々につぶやく
「選んだ道は 正しかった…正しかった。」
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