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旅立ち日和の思い出
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作詞 *アゲハ* |
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「いつかまた出会えたらいいね!」
そう交わした時のこと僕はまだ覚えてるよ。
「だったらお前のメルアド消しとこう」
その時オレは相変わらず素直じゃなかった。
冷たいとか、ひどいとか。お前の声で聞き慣れてる。
その声は高くて、可愛かった。
オレは「ウザイ」で済ませてたっけな。
そんなオレでもお前の事忘れたことなかった。
そういえば、お前が事故った時は、息切れ忘れて走ったな。
そん時のお前、すっげぇ笑ってた。
その笑みの意味は今やっと知ったとこ。
「まだ死ぬなよ」って声かけたら、
「ありがとう」って笑ってたよな。
そん時のお前のあの顔、笑くぼが可愛かったの覚えてる。
ほんとドジでマヌケで馬鹿で、やっぱりそんなお前が忘れられなくて。
「オレはお前のこと忘れたいんだけどさ。」
やっぱり素直じゃない俺がいる。
馬鹿なお前がいるから俺が手をやくんだ。
感謝しろよな。
最近ふと考えた。
何でオレはお前のことが忘れられないのだろう、と。
「ちっくしょー。お前がいるからモヤモヤすんだ!」
誰もいない道で叫ぶ。
「ふざけんな」「忘れろ」「消えろ」「このやろー」
いろいろ叫んだけど、その分お前への気持ちが増えていく。
仕方ないから家へ帰る。手紙が一通。
「がんばれよ!!」とお前の字で書かれてた。何を。
隅には「ひっひっひ」と顔文字つきで落書きがあった。恐っ。
そんな意味のわからない手紙をいつも送ってくるお前だから忘れられない。
つか、何であいつオレの住所知ってんの?
いつもお前はオレに優しくて。
ついでにお前は可愛くて。
これが「恋」なのかはしらねーけど、いつか気付くだろ。
あれから・・・何年だっけ。まあ10年でいいや。
この10年でオレとお前はぜんぜん変わらんかった。
おれはもしかしたら、
変わらなくて安心してるのかもしれない。
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