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虚実
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作詞 凛音 |
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走り去っていく車のナンバー
見たことのない名前だった
膨らむほどの大きな荷物と
何かへの期待を乗せて
その車がここまで運んできた
あの人が住む街を知らない
たくさんの何かを抱えていった
あの人の行き先も知らない
僕はすべてを知ってはいない
だから確実なことも言えない
いつだって言うのは嘘ばっかりで
言葉にするとき吐き気が迫る
僕がここにいなかった世界
それが現実に存在したら
どうでもよかったと人は言うだろう
僕は人に必要とされない
誰だって きっとそうだろう
テレビの中に見かけた世界
ビルが立ち並ぶ交差点
賑わう雑踏 耳をさす騒音
縁のない グレーの世界
すれ違う人が肩にぶつかった
あの人が来た道を知らない
見たことのない顔が目線が合う
あの人がいる場所を知らない
誰もすべてを知るわけじゃない
だから本当はあるわけがない
僕の口が吐くのは妄言・虚実
口にしたあとに後悔が巡る
僕がここにいなくたってさあ
誰も困ったりしないだろう?
それが現実 誰も責めはしないさ
僕は人に必要とされない
いつだって そうだったから
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