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サザンカ
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作詞 蒼龍 |
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寂しさ色の 昭和街
いつから逸れに隠されたの
侘しさ故の 徒然に
壊れた時計を巻き戻すの
酒屋の親父も しかってくれない
隣の煙草屋 今じゃ自販機
他人行儀の真ん中で
変わらぬ匂いに誘われて
暖簾をくぐれば しわの増えた
20年前の俺とお前
昼間は他人で すれ違って
今じゃ「連れ」なんて 笑えないね
夢の時間も 過ぎたとき
今夜最後の電車に揺れる
化粧の匂いと音漏れが
孤独に叫んで街を照らす
煙草の一つも 吸えやしない
マナーの鎖に縛られた箱
一本どうぞと言えぬまま
大きな病が笑ってて
サザンカ色した 闇の帰り
目には見えない光がある
夜中は泣き虫 朝は俯き
昼は嘘つき それがいいね
家へとついた 一人旅
鉄の掟から解放され
煙草を吹かす 洗面所
痩せた顔を見て泣けてきた
一夜を過ごせば 白髪増えた
20年後の俺とお前
おはよう こんちわ 即さよなら
冬の終わりに 花は咲いた
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