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レッド
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作詞 少年アリス |
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目蓋の幕を下ろしきれずに 食台の上で今日も仮眠
ベッドに押さえ付けられてからじゃ間に合わない
日に日に遅れて溢れる雨粒
選び抜いた末 全部を捨てる羽目になった
昼には窓枠に納まって 大通りを見下ろしている
汎用され尽くした想いに どう考えても無駄な連なりに
蒔かれた種の目覚める気配
掴んでみても やっぱり離した
感じ入れないでいる
言葉なんか要らないよ その訳ですら言いたくない
ああ、また外から叫び声
頭をカーテンの中へぶち込む 直に雨が来るから
これ以上 ヒトの立ち姿に見蕩れたくない
あんなリリカルな独り言
でも多分 ううん あれは綺麗なのだろう
待ち侘びていた午前3時も 食台の硬さに苛まれるだけ
床を這いずり回る端切れは何を拭いて歩いているの
辞めて欲しい? 続けて欲しい?
意識を失くしてしまいたい 何故かはよく分からないけど
感じて 感じ入ったまま
形なんか要らないよ 始めた時から知っていた
喉を枯らす人々の鮮明さ
だから 言葉なんか続かない 口では少しも触れ合えない
蒸気で冴えない明かり取り 月はもっとずっと上
生白い足がテーブルを滑る
声は彼ら 僕は寄り掛かり 震えている他には無いんだ
後ろは すっからかんの部屋
だって 全部
一斉に昇り行く風船 記憶にも青く澄み渡る空
渦を巻く 吸い上げていく
ぼうっと仰いで目送していた自分が空恐ろしくなる
色取り取りの僕はもう 太陽よりずっと先
呼び戻そうと開いた口が
言葉を忘れてしまったのだと 思い出して泣き叫んでいる
感じ入って 動けない
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