|
|
|
無償の大出血
|
作詞 もやしっこ |
|
まっすぐにあなたの所に
行ければいいんだけど
いつからか怪我をしたくないから
大回りして 遠くから様子をみて
そうしてようやくあなたの所に行く
あなたがくれる
幸福と絶望を両方受け取れる
広い心があったらいいんだけど
あいにく僕の心は
僕自身ギリギリ入れるかどうかというくらい
狭いのです
絶望を受け取ったら死んでしまうから
いくら僕だって死んでしまうのは嫌だから
絶望ばっかに気をとられて
幸福をよく取り逃す
生きていくには幸福が必要なのにね
生きていくのも同じだけ大変なのにね
あなたが泣いているとき
まっすぐにあなたの所に行ければ
いいんだけど
怪我をしたくないから
大回りして 遠くからみて
たどり着くころには
あなたはもう泣き止んでる
僕は必要なかったみたい
幸福と絶望なんて
正直あってもなくても関係ないの
ウソついたんだ
だって死ぬって言ったらあなたは
僕に幸福しかくれなくなるから
知ってたんだ 全部
あなたの優しさフル活用
そうして
絶望は全部あなたがもつことに
幸福は全部僕がもつことに
これが僕の望んだ形なのかな
自分を守る分 相手を守れなくなる
だって僕の心は一つしかないもの
でもね
よくよく考えてみたんだ
うん 全くもって
バカだと思うよ自分は
一円の価値にもなりゃしない
僕は僕が陣取ってた 僕の心から
僕を放り出した
空になった安全地帯に君をいれた
するとどうでしょうかね
絶望は全部僕のところに
矢のように飛んできたよ
体のふしぶしが
死ぬほど痛くなったよ 死なないけど
そうまでして
あなたの痛みがやっと分かったよ
その中でも罪悪感という凶器が
一番痛いのだと知ったよ
あなたはずっと なに一つ
僕に文句を言わないで
ずっと僕の代わりに
血をだしていた
気づけたよ
気づきたくなかったけど
全部を理解できたよ
君は幸福しか僕にくれてなかった
絶望だと僕が思っていたのは
君の返り血だったんだ
そして
あなたを苦しめていた張本人は
僕だったんだ
あとは全部僕が血を出すから
あなたはちゃんと消毒して傷薬塗ってね
もうその弱い小さな体が
その強い大きな心が
血を出さなくていいように
するから
もう安心していいよ
ごめんね
さようなら
どうか
自分をお大事に
|
|
|