|
|
|
赤い夢
|
作詞 黒猫サマ |
|
暗い路地
二つの壁に挟まれて 僕は空を見上げている
空は赤い 夕暮れでもなくただ赤い
むせ返るような暑い赤
首は後ろに曲がったように動かない
寝転がっていたのかもしれない
空を見上げている
‘不思議だと思わない?,
そんな声がふと耳に入ってきた
何を不思議に思えばいいのだろう
その声は誰なのだろう
わからない 思い付きもしない
その声を聞いても誰の顔も浮かばず
何も考えられず 何も感じず
声には何も感じなかったが
ただ焦っていることは伝わる
息を荒げているような 激しい言葉<
それは赤だ
なんの前触れも無く そう閃く
空の赤 それはこの声の色
狂おしく渦巻く赤<
埋め尽し だが地上までは降りて来られない
赤い夢
暑い赤 赤い人 紅蓮
<h4>空の色は渦巻きながら広がり
夢の中を溶かしはじめる
溶ける世界に埋もれ 手を伸ばす
掴まえられるものは何もない
すべてが溶け沈んでいく
暑い空気 冷たい地面
掴まえられるものは時の彼方にあった
もうその時は過ぎただけ
赤い夢が 過ぎただけ
|
|
|