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旅人
作詞 酢
砂埃舞う荒野 茶色いボロ布 ボサボサ頭
足は震えて 今にも倒れそうで 頼りない
それでも 一歩一歩 踏みしめている
虚ろな目は 確かに なにかを捉えていた

ある日 彼はオアシスを歩いていた
緑が茂り 水は青空の反射で一面 青く
この風景を楽園と言っても 過言ではない

それでも 彼は 歩みを止めなかった
慌てたように ハイビスカスが尋ねる
「なぜ、あなたは、汚れているの」
虚ろな目で 微笑んだ 彼は 囁く
「生きているからだよ、きっと」
そういうと 両手一杯の水を 花に注いだ
花はなにも言わず 頬を染めた

そうして また 歩きだした

ある日 彼は 急な坂を上っていた
靴は擦り減り 吹き荒れる向かい風 強く
この状況を絶望と言っても 意味は無い

それでも 彼の 歩みは止まらなかった
励ますように ワタリドリが尋ねる
「君は、どこを、目指しているの」
枯れた喉 絞り出し 彼は 呟く
「生きているからだよ、きっと」
そういうと 精一杯の力で 手を振った
鳥はなにも言えず 空を仰いだ

こうして また 汚れていく

優しくそよぐ風 綿毛が舞う 丘の上
名も無いこの場所で 彼は 倒れた
名も無い彼は確かに 生きていた

彼が目指した場所は どこだったのだろう
誰もわかるはずがない 彼は笑っている

墓標なんていらないだろう
彼は 生きた それは 確かだ
証も 答えも 彼だけのもの

彼は 旅人

勇者でもなければ 英雄でもない

彼は 旅人

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歌詞タイトル 旅人
公開日 2004/09/03
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