|
|
|
無彩色
|
作詞 凍馬 |
|
鳥の飛ばない空を見上げて呟いた君の声は
灰色の町の中でただ一つの色だった
『こんな世の中の何に、僕は縋ればいいの?』
流れるラブソングを一般論だと一蹴りした
君の眼の色だけがわたしにとって唯一のカラー
殺伐とした戦場に立つ君の瞳が諦めに染まっていないことを
安心したわたしはきっとズルい
いつからこの世はマルとバツで割り切れるようになっったのだろう色の褪せた終わったことのない夢の中
私はまた重ねた手に縋るのだろう
あの時交わした約束を君はまだ有効だと言ってくれるだろうか
砂のようにこぼれ落ちた沢山の想いを繋ぎ止める術をわたしは持っていないというのに
ただ歩いて行く先にあると信じたその道に未来を求めなかった君が
耳を塞いでしまうことを
瞳を閉じてしまうことを
その場に座り込んでしまうことを
恐いと感じたわたしはきっと卑怯だ
殺伐とした戦場に立つ君の瞳が諦めに染まっていないことに
安堵したわたしはきっとズルい
『正義の味方なんてあてにならないよ』
私の笑顔を嫌いだと言った
君の眼の色だけがわたしにとって唯一のカラー
|
|
|