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悲劇のヒロイン
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作詞 詩乃 |
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辿れなくなるくらいに
交差する思考が
行き場所を奪う
自ら鏤めた嘘の欠片達
非難の声さえ快楽に思えた
何処まで信じられるかさえ分からない
仲間という名の偽善者達を
身の周りに従えて
私は何がしたかったのだろう?
支離滅裂な惨劇を
一心不乱に演じ続けた
悲劇のヒロインはいつも私で
周りには敵ばかりが蔓延る
味方役なんて一人も居ないの
広い舞台の上で 妙なほどに
存在の小さな私
読めなくなるほどに
何度も読み返したシナリオ
結果は変わらない
味も分からなくなるほどに
飲み干した血と涙
手を差し伸べる者はいつだって
最後まで共になど存在しない
けれど信じる私は
何もかもどうでもよかった
何時までも終わらない演技を
失笑するくらい綺麗な台詞を
何処まで並べればこの世界は終わる?
つまらなくて 退屈な日常
転機は面影すら見せる事無く
何時まで立っても
この悲劇のヒロインは私
微かな光も所詮創造物
信じられるはずは無い
永久に続くこの物語に
最後の華を添えるのは私
自らの紅で舞台を彩り
歓喜の声を上げさせるのも
狂ったように微笑み続け
魅了するのも
全ては終幕の為に
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