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せめて
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作詞 アエカ |
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嗚咽を上げて泣く声が
今も頭に響いてる
僕が乗った後部座席
一瞬のうちに全てが崩れた
飛び出した少年、慌ててよけた父親が
運転する僕等の車は対向車線の車へ、
目の前かすんで目覚めた時には
真上に泣いてる母親の顔
「何があったか覚えてる?」
ああ、それは鮮明に覚えてるさ
誰が悪いって言い出したらキリがない
僕の父親も向こうのお父さんも
二度と表情を変えるようなことはなくなって
最後に煙と骨だけになった
子供のしゃくりあげた声と
母親の嗚咽を上げて泣く声がする
彼が入った箱の中見つめながら泣いて
僕に涙は来ない
不思議と涙が出ない
悲しいのか悔しいのか苦しいのか
自分でもわからない
ただあの子やあの人の
泣き声だけが僕を締め付ける
ごめんなさいって言えばいいのか
僕も悲しんで泣けばいいのか
罪のなかった向こうの家族に
僕はどんな顔すればいいだろう
ねぇいっそ責めてください
罵声でも何でもぶつけて下さい
そっちのがかえって楽なのに
あなたたちは責めようとしないから
僕等の事さえ悲しんでくれるから
それが逆にとても苦しくて
子供の僕にはとても背負えそうにない
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