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哀れな男の一人芝居
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| 作詞 マユミ |
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客待ちのタクシーがならすクラクション
雑踏に背を向け
襟を立てて夜の街を
急ぎ足で去って行く男が一人
〜〜
アパート二階3号室
鍵を開け疲れた体を滑り込ませる
灯(あかり)をつけた瞬間に
孤独が渦のようにおそって来る
一人に馴れたはずだったが
いつしか君の姿を追っていた
消えたはず残り香に君の姿を追っていた
〜〜〜
こんなはずではと心が一人で語り出す
観客のいないひとり語り
心の声が部屋に響く
振り返りたくもない過去が
つぎつぎと走馬灯のように駆けめぐる
僕のようなどうしようもない男に君を守ることなんてできやしない
〜〜〜
君はすべてを見抜いていた
あの日の君は あなたが小さく見えるといった
君の声が耳の奥でこだまする
私はあなたを愛していたのよ なのにあなたは なのにあなたは
哀れな男のこごえた心に
君のことばがこだまする
〜〜〜
ふたりは街で出会っても
もう振り返ったりはしない
それぞれの道をそれぞれに
まるで見知らぬものどうし
ただすれ違うだけ
〜〜〜
こんなはずではと一人芝居の長ぜりふ
たった一人の静かな部屋に
君への愛がさびしく残る
二人過ごした幸せの時間が
回り舞台のようにめぐりくる
僕の愛に迷った君に真実を見せることができなかった
〜〜〜
君はすべてに気付いてしまった
あの日君はこれで終わりにしたいといった
涙の声が胸の奥に焼き付く
さようならはこれを最後にするは あなたなんか あなたなんか
一人の男の暗い心に
君の言葉がこだまする
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