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允
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作詞 竜二 |
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俺だけは 泣くまいと決めていた
親父が死んでも しっかりしなきゃならないと
俺はおもったから
親父の顔、まるで気持ちよさそうに寝ているようで
「おきろ!!」って声をかければ
目を覚ましてくれそうだった
川へ遊びに行った事もあった
流しそうめんを食べたり
ニジマスや ヤマメを 釣って食べた
野苺を食べた事もあった
中に虫が入ってるのに気づかずに
親父はパクパク食べていた
数えるほどに小さくなってゆく
ささやかな思い出たち
そんな親父が居なくなった
もう二度とあの笑い顔で
話してくれることもないんだ
心にぽっかりと穴が開いちまった
始まりは帰ってきた親父が熱を出して寝込んでいた
ただそれだけの事だったのに
それが取り返しの付かないことになってしまった
親父よもう一度俺を叱ってくれ
あんたの言葉が心に沁みるから
今なら親父、あんたの心が分かる気がしてるんだ
あゝ こんなことになるのなら
もっと話しておけばよかった
あゝ こんなことになるなら
あんたに云うべきだった
「感謝してる、尊敬している」
火葬場で最後に親父の顔を見ていると
微かな嗚咽が漏れ出て 止まらない涙が
あふれてた
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