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blue mid night
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作詞 夕汰 |
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とおく。とてもとおく。
段々と深みを増す藍の空から溢れ出る白い点は
緩やかな曲線を経て絶え間なく頬を打つ雨に変わる
何時からだろう もうここに居られらないと思い始めたのは
あの日とは違う 音のない雨を見つめながらそんなことを考えていた
僅かに開いた窓から 外の世界が
見えない境界線を跨いで流れ込む
午前2時を示す鐘が遠い意識で鳴り響く
そして私は知らないうちにあの人を求めて夢路を辿る
頬に感じる暖かい指先に触れることはもう出来ない
彼自身を誇示している空間に足を踏み入れた瞬間から
何時までたっても少しも変わらない風景に落ち着いて安心して
自分でも知らないうちに甘えていたんだ
会えない彼の残り香だけが 苦しい暗いに身を焦がす
私を好きだと言って笑い 必要だといって抱きしめまっすぐな瞳で愛してくれたあの人
もう失うなんていやだと叫んだ私の
滲んだ視界には初めてであった時と変わらない彼
行き場のなかった恋は帰る場所を見つけ
しなくてもいい恋はしなくてはいけない恋になる
伝えきれない想いが 今 冬の空に溶ける。
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