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失うイタミ
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作詞 璃佳 |
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最後に君は言った
「人は大切なものを失いながら生きていくの。」
「失うことは幸せなことじゃない。」
ぼくが言うと
「私を失って泣いてくれる彼方がいて私は幸せ。」
狭い 狭い病室で、ぼくらが描いた青春を過ごす事はなく
だれも想像しなかった一生を生きぬいた君。
「疲れる。」と君は言った。 こんな人生疲れる、と。
疲れを癒してあげたかった。 そんな言葉自分勝手だ。
“あげたかった”だけ。何もしなかった。
なにも。
「疲れているから眠れるの。明日が来るのが怖くても。
でも、朝、目がさめても、なかなか目をあけられない。
今日をみたくないの。私は弱い。」
そんなことない、と言えなかった。
ぼくもそうだったから。そしてそんな自分を
弱い。と思っていたから。
君は目をさまさなくていい眠りについた。
愚かな けど愛しく美しい世界へ ぼくをおいて
君は行った。
目をさますのはぼくだけ。
今日をみなきゃいけないのはぼくだけ。
人は大事なものを失いながら生きつづけていく。
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