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夢見鳥
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作詞 夕汰 |
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途方もなく永い長い夢を見た後は まだ現実と夢の区別がつかない
夢の中での酔狂 一時浸り また軋む現実世界の姿に眉を顰め
夢見鳥は僕を攫ってく 僕の意識も何処か波打ち際へと爆ぜて
青白い部屋の中 小さくかけたステレオから響く 季節外れの懐かしい、あの歌
微睡への路で ただ只管に君のこと考えてたはずなのに
何時の間にか眠ってた
窓を開ければ ふわりと漂ってくる夏の匂いが頬を撫でて
僕に夢の扉の合鍵を預けた。
瞼をそっと閉じれば 柔らかに微笑う君の顔 思い出す
時刻はまだ昼下がり さぁ、もう一度 転寝
何だか胸の辺りが汗ばんで 吹き込む風の涼しさに気づいて 一ったん目を覚ます
微睡の旅路 確かに隣に君の温もり感じたはず
僕は確かに君の手を握ってた
夕暮紅く色づく だけど、一転の迷いもない
もう仄かに秋が咲いていた
路面上に息づく秋を拾って ゆっくりと時を過ごしてゆく
道路に立って瞳を閉じると 何処か懐かしいような、ほろ苦い香りが漂ってきて
段々と夢への旅路を辿りながら
季節の移り目に敏感な君は 僕と繋いだ手のひらを
確かめるようにして ぎゅっと握りかえして
一回ちっちゃくくしゃみして それから照れ臭そうに
ちょっと、はにかんだ。
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