|
|
|
日曜日、涙色の月
|
作詞 銀狼 |
|
予\報通りよく晴れた日曜日
寝てるのもなんだから街へ繰り出そう
普段よりも混みまくる大通り
逃げるのも癪(しゃく)だから雑踏に溶けよう
居場所らしい居場所はないけど
なんかとりあえず落ち着いてきたよ
顔も名前も無い世界はいいもんだな
「誰かの為に生きてるんだ」 なんて言えたもんじゃない
それさえも自分の為だって 自分が一番よく知ってるから
だったらなんで生きてるんだ 瞳閉じて自問する
誰かに押されて目を開ける だいたい自分て何だっけ
幸せな家族が未来を語っている
明日にはどうなるか分からないと嘲る
何やってんだ俺は
理由もなくヤンキーに睨まれた
反撃が恐いから怒るのはよそう
予\想通り飽きてきた午後三時
帰っても暇だから映画でも観よう
馬鹿みたいに感動作だな
なんでみんなして泣いてるんだよ
ため息を吐く 本当は羨ましいんだ
「自分の為に生きてるんだ」 なんて言えたもんじゃない
そう言った自分の存在が 何より怪しく思えて来るから
そうこうしている間にも 夕陽が夜に飲まれて
みるみる減ってゆく人影に 静かな焦りを感じてる
この闇に乗じて黒猫が歩いてく
柄でもなくしゃがみこんで手招きしてみる
何やってんだ俺は
「本当は寂しいだけだろ?」 なんて言われたくは無い
でも心臓の奥の方では 誰かが言ってくれるのを待ってる
「誰かの為に生きてるんだ!」 「自分の為に生きてるんだ!」
死ぬほど叫んでみたい
正解なんて無くていいから 死ぬほど叫んでみたいんだ
「明日は月曜日か」って当たり前のことを
誰に言うでもなく呟いて空を仰いだ
太陽が月に変わる
あまりにも綺麗で
涙が零れた
|
|
|