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夕陽のライオン
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作詞 遥 |
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黄金の毛をしたライオンは
今日も同じポーズで 空を見ていた
顔はひだり 尾はみぎ
今日も同じポーズで 空を見ていた
あのぎらぎら輝くライオンは
いつもこの上を駆けて行くが
一体 何処へ行くんだろう
いつも同じ場所をとおるが
一体 何処から来るんだろう
ライオンは 話がしたかった
遠くを駆ける あいつと
ライオンは 近づいてみたかった
気持ちよさそうに駆ける
ぎらぎら輝く あのライオンに
黄金の毛をしたライオンは
今日も相変わらず 空を見ていた
またやってくるだろう あいつに
こんどこそ話しかけようと
今日も相変わらず 空を見ていた
「おい!!そこを駆けるきみ!!
一体何処へ行くんだい!?
明るくなってから暗くなるまで
ゆっくりと何処へ行くんだい!?」
ぎらぎら輝くライオンは
決して答えようとしなかった
それでも黄金の毛をしたライオンは
必死に語りかけた この声が届くように
届くように
黄金の毛をしたライオンは
夜も眠らず あいつを待った
雨の日だって 風の日だって
必死に顔を上げながら
夜も眠らず あいつを待った
ふとライオンは気付いた
あいつはいつも紅い海に飛び込んでいくな
もしかしたら あの向こうに 何かがあるのか
ある日 すっかり疲れたライオンは
あのぎらぎら輝くライオンについて行くことにした
すっかり眠くて参ったが
とにかく話しかけることにした
「おい そこを駆けるきみ。
なんだなんだ冷たいじゃないか?
明るくなってから暗くなるまで
必死で話しかけたのに。」
ぎらぎら輝くライオンは
決して声は出さなかった
それでも真っ赤なたてがみは
黄金のライオンを誘っていた
「真っ紅な海に 飛び込むんだろう?」
黄金の毛をしたライオンは
影ひとつ残さず 旅だった
ずっと見ていたあの空へ
あいつと一緒に旅だった
ずっと見ていたあの空へ
しかし ぎらぎら輝くライオンは
今日も変わらず 空を駆ける
明るくなってから暗くなるまで
今日も変わらず 空を駆ける
ぽっかりまあるく空いた
草のない特等席を照らして
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