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嘘吐きスタントマン
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作詞 匿子さん |
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嘘吐きスタントマン崖から飛び降りて
「死なないよ」って言ったじゃない
「僕はスタントマンだから」
数々の危険を乗り越えてきたあなたはとても強かったわ
目の前にたたずむ90度の滑り台を恐れて
踏み出せないでいる私とは大違い
嘘吐きスタントマンナイフを持った私を
力いっぱい抱きしめた
「僕は君が好きだから」
その体はとても暖かかったけれど
歌を唄う声はとても透明だったわ
周りの雑音にかき消されてしまうような
それでも響いていたけれど
「僕は君を守る」その言葉を信じきっていた
・・・それはとても力強く
一本の花を差し出した手が震えていたことに
私は気付いてあげられなかった
嘘吐きスタントマン崖から飛び降りて
「愛してる」って言ったじゃない
「この言葉だけは嘘じゃない」
嘘吐きスタントマン涙を流した
最後に彼が唄った歌は
とても弱弱しかった
嘘吐きスタントマンもう体は動かない
冷たい頬に響くあの頃の思い出は
耳に残るあなたの声が唄った
彼は強くなんか無かった。
支えられていただけの私だった。
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