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白の周到さ
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作詞 ネジコ |
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君は汚れの無い白を好む。
僕は全て混ざり合った黒を望む。
どちらも極端に潰し合う。
色。
様々な情報。
君の瞳の奥は塗り潰した黒だろう。
全て飲み込んで。
消化出来ずに。
やがては腐敗して。
溜め込んだ溜息色。
僕はそんな黒が好きだ。
戻れないなら塗り潰せば良い。
不透明なら重ねられる。
アートを気取った落書きみたいに。
お互いにくすぐり合ってさ。
君は汚れの無い白を好む。
青空にポッカリ浮かぶ雲。
大きな花弁を誇る白百合。
それとも、何も無い世界。
純白のドレス。
何を期待したのだろう。
君が思い込んでいるだけさ。
白が無垢な色だなんて。
どんな色にでも混ざり合って。
どんな色にでも豹変する。
周到な奴だと気が付いてよ。
君には黒が似合う。
純粋で強く脆い。
そして全てを知ってなお輝きを放つ。
僕はそんな黒が好きだ。
そんな君が好きだ。
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