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コエ。
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作詞 堺 |
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か細く消え逝く 彼方の声を
拾う聴覚も もう衰え始めた
何時かは総てが無になるのでしょう
何も聞えなくなってしまうのでしょう
彼方を見つめる眼は 亜麻色
見つめる事も 萎え始めた
何時かは彼方が其処に立っていても
気付かずに通り過ぎて逝くのでしょう
コエをコエを 彼方のコエを
最後まで 果てるまで 聴いていようと
瞼の力緩んで 閉じてしまうまで
彼方の事を 見つめていようと
夜風に吹かれ 揺れる灯火
其の火を消して 彼方の息で
彼方の優しい息で そっと消して
私もそっと 消えて逝くから
遠くから 彼方を護るから
コエがコエが 彼方のコエが
愛おしくて 聞えなくなる事が 鬱(ウツ)
私のコエもやがては消えて
其の空間だけに そっと残る 余韻(ヨイン)
総て乱された音調 彼方で変えて
コエをコエを 彼方の声を
耳に焼付け 眼(ヒトミ)を閉じる
閉じた瞼(マブタ)から 流れる涙
乾くまで 彼方が 傍に居て
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