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黒猫
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作詞 北のぼんくら |
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そこはレンガ造りの古いレトロな街並みで
その間に一匹の黒い猫が縄張りを張る
彼は満月になると長細い尻尾を上に立て
古く錆びた鉄の階段をゆっくり登ってゆく
丁度 小高い丘の教会の屋根が見える辺り
あの夫婦は今日も黒いドレスなびかせて嫌悪張る
いつも帰りが遅い亭主のほほをひっぱたき
涙 流す流す満月の夜の中
彼はその窓のサンに乗り 後ろ足で最後の想いを蹴る
月明かりに照らされた彼の 黒い影が鳴く
黒いドレスをボロボロに引っ掻く そんな鋭い爪が欲しい
黄色い眼球を見つめながら 彼女は今日も泣く
今夜も忘れた悲しい思い出が行き交うこの街で
彼は行き付けのレストランの裏口へ鳴きに行く
満月のこの夜に紛れて彼が見たものは
黒いボロボロのドレス着た女性の泣き顔
丁度 小高い丘の教会で二人の愛を交わして
黒いドレスを身に纏い永遠の誓いをした
そんなものはもう既に過去の出来事だよと
黒い 彼の体を抱く
彼はその前足の鋭い爪で 彼女の黒いドレスを引っ掻く
黄色い眼球は何事もないように 月の明かりを照らす
やわいやわい白く輝く肌に 赤い三つの線が走る
黄色い眼球を見つめながら 彼女はにっこり笑う
彼は今夜も 月の明かりに照らされる
伸びた彼の黒い影が 泣き声と供に 夜の闇に響く
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