|
|
|
桜を見ると思い出す君
|
作詞 mina.k |
|
桜の花を見ると思い出す君。
子供たちに見せる優しい笑顔。
あぁ、優しい人なんだな、と。桜の木を背にして、ぽつりと呟いた。
子供たちへと向けられた笑み。何故か、俺に向けられている気がして。
俺の頬は緩み そして 自然と浮かぶ笑顔。
蛍を追いかけ走り出した君。
こっそりと二人抜け出した夏の夜。
あぁ、可愛らしい人だな、と。夜の月を背にして、ぽつりと呟いた。
蛍たちへと向けられた笑み。何故か、俺に向けられている気がして。
俺の頬は緩み そして 自然と駆け出す足。
(あぁ、俺たちは幸せだったのだ。
籍を入れ、夫婦の中になったらいっしょに住もうと。桜の木を背に約束をしたのに。
「子供は2人がいいわ」
「一番上は男がよいな」
「あら、でしたら きっと、意継様に似た子だと思いますわ」
「女だったら、桜那殿のような子であろうな」
戦で、彼女が死んだと聞いた日も 桜が咲いていた)
桜の花を見ると思い出す君。
思い出の中の君はいつも微笑んでいるよ。
あぁ、君はもういないのだ、と。桜の木を背にして、ぽつりと呟いた。
散る桜とこみ上げる悔恨の思い。君は、何を思い眼を閉じたのですか?
俺の頬を流れ そして 地へと落ちていく涙。
桜の花を見ると思い出す君。
君を忘れることはないけれど。
俺は今、一つの幸せを掴もうとしています。
君に貰った幸せとは違う形の。誰もが手に入れるであろう、平凡な幸せを。
そんな俺を、君はどう思いますか?
|
|
|