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ルーム
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作詞 きなこ餅 |
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怖がりな君が ひしっと身をくるめたシーツ
ベッドの上で抜け殻になって象られたまま
秒針と遠くで車が過ぎ去る音と
あとはなんだろう
テーブルには空いた缶コーヒーの摩天楼
吸殻は灰皿の棺桶で散らばったまま
置いていかれた鍵
吐き気がした そのあと吸い込んだ
なんにもないのに 僕の肺は弱くて
なんにもないから 僕の愛は脆くて
くすんだピンクは夕焼けを僻んでしまう
恐らくは朝が 手を叩いて星を追い立てて
変わったのは日付ぐらいだろう 消えてしまいたい
始発には希望が乗り込んで彼方に往く
それを見送った
並木道を駆けるあの日の残骸たちがただ
恐ろしく眩しくて 苦しさに目を瞑ったけど
君はまばたきもせず
目眩がした うずくまって泣いた
なんだっていいや いつもうまくいかない
どうだっていいや やがてゆらめいたまま
くすんだピンクは固まって 交わらなくて
吐き気がした かろうじて吐き出した
なんにもないから 僕の灰は軽くて
なんにもないから 僕の愛は軽くて
くすんだピンクは朝焼けに似合えないまま
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