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美談
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作詞 羈絏 |
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虚しさが充満しては
誰が為に臥して仕舞って
頭の上ガイルの悪魔が踊る
行き場すらない悲しみが
行き場すらない苛立ちが
そうやって不均衡に支えていた
何十万の考え事も
手に余る程に欠けて仕舞ったんだ
ペイルブルーに発光している
触れた途端に激痛が走ったんだ
あの雲がずっと睨み付いている
言葉に成らない苦しみを抱えている
貴方みたいに欲しいと願って
レプリカを描いている
羴い人間性を携えて
打ち負かした思い出だって
綺麗に滲んではくれない
きっと 治る事もない
あの日々だって 夢が擦れんだ
穴が入っては罅が入ってく
余りにも脆い形さ
七つ眼の山羊が答える
「誉れも何もかも消そう」
暗闇は奥底から木霊している
僕たち何処で違えたの
僕たち何処で交わるの
そうやって感情に問い掛けていた
幾千万の言いたい事も
腐っては話に成らない物だった
一張羅を着こなした絵画
文句を吊り下げて襤褸切れみたいだ
綺麗な夜を眺めているのに
襲われたのは雁字搦めの愛情さ
貴方にずっと居たいと呻いて
喉元が腫れていく
それでも盈虧は無慈悲に流れる
想像ばっか溢れていって
ガラクタが積み重なる様で
きっと 解る事はない
熄えた炎で 冷える鼓動も
繰り返しの中弱まっていく
余りにも脆いジレンマ
誰かみたいに成りたくはないと
北風が吹いては僕たちを覆う
嘘も本当も帆を揺蕩わせて
今でも香る
貴方みたいに欲しいと願った
夜帷が明けていく
犇めいた人間性に手を離す
打ち負かした思い出だって
綺麗に淡くはならない
きっと 褪せる事はない
それでも良いや 笑ってるんだ
自身も犹予も描き留めておこう
余りにも脆い所以だ
二人はずっと この儘ずっと
淑慝の中で希望を抱いて
煌めいていく形だ
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