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送り遺書
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作詞 名無し |
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死にたいと吐き捨てた夜 命を消した十七年
恋情の勘違いから生まれた 血だけを引く他人
幾多の時間と金銭をかけた人形は 今日終わりを迎える
最初からきっとそうだった 生まれてくるべきじゃなかったんだ
忘れた文字の黒インク 書き損じたいつかの命さえ
僕よりもきっと 価値があったんだろう
死ぬために生きているこんな世界 暗がりに潜む心情ごと
全て等しく回ってて 全てが等しく不平等
命に優劣をつけるこんな世界なら いっそ
僕を最底辺まで堕としてよ
消えたいと投げつけた朝 命灯した十七年
汚らしい奇跡から生まれた いつか終わる人間
数多の感情を意して育った機械は 明日には透明だろう
最初からずっとそうだった 間違って生まれてきてしまったんだ
枯れ踏まれ巡る草と花 欠けて崩れ去った宝石も
僕よりもずっと 綺麗な生き方を要してた
生まれた意味などないと知る世界 涙を流した心臓だらけ
全て等しく自由で 全てが等しく不自由だった
生きることが人のための偽善なら いっそ
僕から堕ちてやるよ
苦しくて縛られて刺された 体
辛くて痛んでもがき苦しんだ 心
血塗られて死んでいた 僕は
これ以上の苦痛なんて 知りたくもない 思い出したくもない
消えてしまいたいと願う希死念慮 鏡に映るこれは何なの
全て奇跡の創作物 全て偶然の賜物だった
死んでいるような十七年 もう終わらせようこんな世界
暗がりに潜む僕と手を取って 今日の夜空に手を振って
僕はそっと 宙に堕ちた
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