|
|
|
健さんの店
|
作詞 太田 護葉 |
|
愚痴も涙も 傷さえも
みんな一緒に 酔いつぶれ
健さんだけが まともだよ
悔し涙の 夜が来て
一人独りの 一人独りの
夜が更ける
何の因果か 縁出来て
歌いまくりの 酔っ払い
健さんだけは 素面(しらふ)だよ
辛い浮世の 渡し舟
向こうの岸に 向こうの岸に
渡るまで
弱い男の ままで死ぬ
悔し時代の 申し子さ
健さん黙って 聴いて居て
熱燗注いで くれた夜
目には一杯 目には一杯
涙だよ
健さんみたい 強くない
ドスも握れぬ 弱虫さ
そこで一言 健さんが
誰もが勝てる 世ではない
負けて知る事 負けて知る事
在るんだぜ
明日も来いよ 必ずな
自分で自分 壊すなよ
健さんの店 出た時に
春一番が 吹いて来て
生きる勇氣が 生きる勇氣が
肚の底
|
|
|