カーテンコールも、ままならず
作詞 ふゅーく
それはもう絶妙なバランスで
僕という人間は成り立っている
それはもう巧妙なカケヒキで
君との関係は成り立っている
いつだって君は強がるから
僕だってそれなりの男だと
いつだって僕も強がるから
君は精一杯の愛想笑い
知ってる 本当はわかってる
無理をしているのは僕の方だけ
それを口にしない優しさのような残酷さ
いつか幕が降りるとわかっている舞台の上で
僕たちは書かれたセリフを交わし合う
ある時は情熱的に ある時はさりげなく
君の手を引くシーンだけは自信があったのに
(↓Rap)
「ではここで幾つか問題です」って、大脳へ響くアモールの声
「引き返せなくなることもあるので、心して考えて下さい。
彼女はあなたに興味ありますか?
実は見下されてはいませんか?
二人は本当に幸せですか?
他人と馴れ合うことは好きですか?
見栄とプライドは両立しますか?
正当な対価貰えてますか?
言葉を選びすぎていませんか?
今が正常だと言い切れますか?」
(↑Rap)
知ってる 本当はわかってる
模範解答と違うことくらいは
「答え合わせ」は出来れば避けたい最終手段
今の僕らが愛を語るのはあまりに白々しくて
稽古通りに精巧に演じるための気力が無いよ
僕はふと立ち止まり 君の目を真っ直ぐに見る
「そろそろ終演の時間かな、なんて。」
答え合わせした結果に 君はさほど驚きもせず
「好きとかもうわかんないけど、幸せにはなって欲しい。」
それもセリフだったのか わからないまま幕が降りる
体だけがその場で立ちぼうけ
君は何食わぬ顔でドアを開けて外へ踏み出す
別れの言葉は一言一度きり「さよなら」
カチャンと静かに閉まるドア音に心が軋む
虚しさが涙ぐんで堂々巡り
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