溶けた日
作詞 潤流
30秒前の願いが何だったか
思い出せなくなった
君の前で上手く笑えなくなった
呼吸が出来なくなりそう
世界を呪うフリをして
罪悪感をかき消した
これが大人になることだって
最近やっと気付いた
善悪なんて無くて
多数が絶対の空気に覆われる
傷付かなくて済むように
もう一枚の皮膚を手に入れた
おぼろげな感触はひどく心地よい
君を失いはじめたことなんて
まるで気付かなくて良いんだ
僕が笑うと泣きそうな顔をするんだね
「どうしてかな」って呟いたのは
僕だったのか 君だったのか
今 僕が触れているのは
ホンモノの君なのか
君のフリした偽者なのか
もう僕には分からなくなった
僕がぼくとして
あるうちに
きみにさよならをいえた
それだけで もう いいんだ
四月の朝
僕はぼくじゃなくなって
嘘のような現実に
ようやく囚われた
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