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泣き虫がうたう夜に。
作詞 蘇季
正しさを欲するが故に
真実(まわり)が見えなくなって
耳に流れる情報(おと)だけを
頼りに生きる亡者が一人。
幻想に紛れ森の奥へ
「言葉」を忘れたことすら、忘れ
記憶を頼りにさまよえば

いつか、嘘に気づくのだろうか

答え合わせする必要はない
初めから答えはないのだから
わかっていた。
見えないふり。
聴こえないふりで

夜が明ける。

強く瞑ってた目を開ければ
帰る場所などどこにもない
帰り道さえも忘れてしまった
暗い森はどこまでも続く

さぁさ、震えて眠れぬ夜に
耳を塞いでしゃがみこめば
遠くから聞こえるその声は
わずかにも震えていた。
一人ぼっちだと叫んでるようで
痛々しくも胸を刺した
その声を響かす人のもとへ
歩いていこう、どこまでも。



痛々しい笑顔(かめん)で過ごす
周りは今も見知らぬ顔で。
夜をさ迷い歩く少女一人
歌いながらも叫んでいた。
堂々巡りの毎日(ひび)が
重荷になって歩き疲れ
ふらりふらり足を運べば
現実を隠す森の中へ



木の葉を掠る音がした
逃げ出そうとした
足がもつれた
やっと思い出した感情の名前に気付いて
泣きだしたとき
目の前には



不思議そうな顔して覗く
ひとりぼっちが目の前に

さぁさ、震えて眠れぬ夜は
泣き疲れるまで隣にいよう。
遠くまで響くその声が
わずかにも震えていた。
その理由を知ったとき
「もう、ひとりじゃないよ」
手を取った、
一人ぼっちが二人並ぶ
帰り道を思い出すまで。

痛々しくも胸を刺した
高らかに聞こえる声の方へ
歩いていけばそこには



ばいばい。朝日が昇るよ。
今日がまた始まるようだ
別々の場所へ帰ろう

また、いつか会える日まで。

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公開日 2015/08/29
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コメント 笑うことがこんなに疲れることだと知ったとき、叫びたくなった。
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