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飛行機のおまじない
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| 作詞 はがねのりんご |
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あの頃やってたおまじない。
飛んでいる飛行機を見つけたら
指でわっかを作ってそこから飛行機を覗くの。
「どうかあの人と会えますように・・・」
100回繰り返せば
願いは叶うよって誰かが言ってた。
あの頃、飛行機は
私の願いを乗せて飛んでいた。
それから年月は経って。
もう、何回やったかなんて覚えきれなくなって
数えるのをやめた。
そのうち願いは自然消滅していった。
また年月が経って。
私は恋をした。
どこが好きなのか分からない
理屈のない恋だった。
人をそんな風に好きになったのは初めてで
毎日が嬉しくて楽しくてしょうがなかった。
辛い時、寂しい時はあの人がそばにいてくれた。
それだけでよかった。
それだけでいいと思ってた。
でも、
その人は私と同じ思いを持ってくれてはいなかった。
私の友達の言葉。
「あの人と付き合うことになった！」
心が砕けるかと思った。
「私はあの人が好き」だとは思ってたけど、
そんなに思ってたなんて自分でも知らなかった。
涙は、出てこない。
涙も、出てこない。
買い物の帰り道。
1人で歩いていた空に飛行機雲。
飛行機のおまじない、思い出した。
あの頃は知らなかった。
あんな幸せも、こんな苦しさも。
「好きな人ができますように・・・」
うん。
できたよ。
大好きな人。
そばにいるだけで、ホントに幸せだった。
大好きな人。
「素敵な恋ができますように・・・」
とっても、素敵だった。
「人を想う」って嬉しくなる。
あの人が笑ってくれると私まで嬉しくなるの。
バカみたいと自己嫌悪した時もあったけど、ね。
嬉しかったよ。
「幸せになれますように・・・」
私は今も幸せ。
だから今は願わなくていい。
あの人はね、言ってくれた。
友達でいてくれるって。
だからね、大丈夫。
願うのは
願うのは・・・
あの人が心から笑えるように。
あの人が心から笑ってくれるように。
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