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産声
作詞 きなこ餅
溜息が僕の産声だった

冷たい朝は肌を刺した後に
出来合いの一日を並べる
安っぽいモーニングセットの匂い
与えられた服を着なくちゃな

生まれたままの双眸は、
きっと素敵な世界を認めていたのに。

溜息が僕の産声だった
価値もない息を、タダで引き取ってくれ。
溜息が僕の産声だったんだ


嵩んだ夕雲を手で掻き回す
街明かりの中に独りきり
孕んだやるせない意味の残骸
誰に看取られることもないまま

生きながらえた想像は、
されど冷めたあらすじをなぞるだけでも。

誕生は僕の命日だった
宙に浮いたまま、閉ざしてしまいたいと。
誕生は僕の命日だったんだ


夜は摩天楼、夢は電気羊、朝は蜃気楼。

安っぽいモーニングセットの匂い
与えられた日々を生きなくちゃな
溜息が僕の産声だったんだ

本作品の著作権は作詞者に帰属します。
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公開日 2016/05/12
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