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空白の鍵括弧
作詞 きなこ餅
光の抜け殻が夜に佇んでいて、
あまりに寂しそうだったから、
ぼくはベランダから声をかけてみるんだ。

理科の授業はそれ程好きでもなくて、
星座はオリオン座ぐらいしか見分けもつかないや。
ぼくもそんな「その他」の存在なんだな。

願い事がぱっと浮かぶような、
眩しい生き方が、できない。
淡い色でぽっと消えるような、
空っぽの言葉を、一回目。


光る街頭の線を目で辿って、
どこにも行けるはずなんだよな。
ぼくの始発駅は錆だらけになっていた。

いつか終わりが来るならどうだっていいや。
それでも、他人の目ばかりが気になる情けなさは、
いつまでも消えちゃくれなくて笑える。

楽しさの反動が寂しさなら、
鮮やかな色なんて、いらない。
モノクロのアルバム捲るよう、
空っぽの言葉を、二回目。


ネオンの光はうそ臭くて、
ぼくは雑踏の中で溺れてしまう。
でも、届かないなら、
あの光だって、意味ないよな。


抜け殻をぱっと消してしまう、
眩しい朝日では、癒えない。
昏い夜へそっと目を閉じたら、
空っぽの言葉を、三回目。


すぐ流れて落ちてしまうんだろう?
それでいいからさ。

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公開日 2014/11/14
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