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四大精霊の夜会
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作詞 あかさてな |
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鬱蒼と木々が生い茂る森の奥深く
鏡の如き静謐なる水面を映す湖在り
時刻は全ての生ける者達が眠りに就く真夜中
夜の女神が漆黒に縁取られた静寂の羽衣を閃かせ
眠れる者達に夢物語を紡ぎ織り繋いで
暫しの安らぎと甘美なる陶酔とを与えん
天空に懸かりし満月が湖の面に映りし時
遥かなる天球より数多の流れ星降り頻り
湖水の中へと沈みゆき
とある者達を異空間より誘わんとする
果たして異空間より姿を現し者達とは
其れは四大元素の理を統べる四大精霊達である
先ずは炎の精霊サラマンダー
次いで大地の精霊ノーム
次いで風の精霊シルフ
最後に水の精霊ウンディーネ
サラマンダーが指先より火球を上空に撃ち放つと
火球は轟音を伴い炎と電を爆散させる
ノームが何事か念じると森の草木達が眠りから覚め
一斉に蕾が花開き甘く芳しい香りを森中に漂わせる
シルフが幽玄なる翼を羽搏かせ其の吐息を吹くと
旋風が森中を駆け抜けノームが咲かせた花達を散らせてゆく
ウンディーネが湖の面より無数の水柱を放つと
遥か上空まで勢い良く上り雨となって森中に降り注ぐ
こうして暫らくの間森は四大精霊達の遊び場と化し
膨大な魔力が森中に蓄えられてゆく
軈て時間も頃合いと四大精霊達は一斉に姿を消し
東の空より日輪が上り出し朝を迎える
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