|
|
|
あの日の話。
|
作詞 日和 |
|
二人はうまくいかなかったことを未だ知らないあの日の話。
桜が散る横目に、あなたが笑うのを見た。
一目惚れだったと今は思う。
でも、あなたに話しかけると冷たくて、第一印象は最悪だった。
それでも、いつのまにか仲良くなっていて、いつのまにか好きになっていた。
どうしようもないぐらい、あなたを好きになった頃に、あなたには彼女ができた。
どうしようもないぐらい、苦しくて、違う人と付きあった頃に、あなたは彼女と別れた。
遅いよと思いながらも、どこか期待している自分がいた。あなたが私のことを好きだとか言った。
私はその言葉に浮かれ、彼とすぐに別れた。
好きな人に好きと言われること、そばにいられること、この上なく幸せだった。
あなたの好きなものを好きになれること、共有できることが嬉しかった。
でもね、あなたがどんどん変わっていった。
ううん、きっとわたしも変わっていった。
それから、いつのまにか口数が減っていき、いつのまにか別れていたね。あぁ、あぁ。
どうしようないぐらい、あなたを好きだったはずなのに、あなたと別れたかったの。
どうしようもないぐらい、苦しくて、あなたと別れた後に、あなたに彼女ができた。
早いよと思いながら、どこか後悔している自分がいた。あなたが私のことをきらいだと言った。
私はその言葉を聞いて、違う人と付き合った。
好きだった人に嫌いと言われること、違う人がそばにいること、この上なく辛かった。
あなたの好きなものを嫌いになること、忘れることが難しかった。
でもね、あなたがどんどん変わっていった。
ううん、きっとわたしも変わっていった。
それから、いつのまにか彼を好きになっていて、いつのまにか本気になっていた。あぁ。
どうしようもないぐらい、彼を好きになった頃に、あなたと偶然会った
戸惑いながらも、どこか吹っ切れている自分がいた。あなたが私に忘れられないと言った。
私はその言葉を聞いて、あなたに笑いかけた。
好きだった過去が美化されること、あなたに振り回されること、とても苦しかった。
だけど、あなたにいつまでも振り回される私はもういない。もういない。
桜が散る横目に私はあなたが泣くのを見た。
二人はうまくいかなかったことを受け入れたあの日の話。
|
|
|