|
|
|
おまえは今、誰かを思い出せるかい?
|
作詞 ラパンキ |
|
そこにいる一頭の山羊
あどけない顔で
プラスチックの袋 もしゃもしゃ
ごくん 飲み込む
満足そうな顔
3日後 また来ると
山羊は横たわっていた
ごちそうにありつけた 鳥が肉をついばむ
すごく喜んでいた
一年後 そこには何もなかった
巨大な穴が開いていた
どうやらゴミを埋めるためのものらしい
よく見ると人がいた そこに住んでいるのだ
その人に聞いてみた
ここは気楽で良いぞ
便所も生活用品も手に入るし
街で売れば金にもなる
でも、きれいな水は飲んでいないな
おれの友達いろいろがんばの息子も五年前死んじまった
まだ14歳だってのに
おれか、おれは、とっくに諦めたよ
若いもんが今いろいろがんばってるよ
変わるといいんだが 変わることはまれだ
革命よりまれだ
人が死ぬことが当たり前の世の中になってきてるんじゃないか
美味い飯を食い切れないから台所に捨てるやつもいる
食えるだけでありがたいのにな
まあ分からんか
これだけ物があふれていたら
俺の貴重な収入源も元々はゴミだから
ゴミ ゴミ ゴミが
俺たちの生活を豊かにするんだ
平和になるんだ 質の高い生活がしたいんだ
ありがとうよ 俺たちは感謝しているんだ
へえ、君は日本からきたのか
わざわざ遠い国からやってきたかいはあったかい?
でかいことがしたい? ビジネス?
まあよく分からんが、頑張りな
きっと成功するんじゃない?
上手くいけばなんぼかくれや
酒代にはなるかもしれんな
あと、10年生きれるかな
病院は高い 貧乏人には手が届かない
でも、しょうがないんだ
これが現実さ
受け入れるしかないんだ
受け入れない奴は
もんくを言うだけ言って
結局死ぬのさ
それが人生ってもんじゃない
考え過ぎんな 手紙を誰かに宛てて書け
理想主義で上等
俺たちは生きてる
死んだら忘れないやつがいてくれて
そいつも死んだらそいつのことを忘れない奴がいてくれて
老後とか若さとか関係なく
苦しみって星の数だけあるし
僕らはいつも安全な場所に生きてる気がするけど
実は違う 安全な場所なんて妄想だ
笑おうぜ 逃げてもいいさ
孤独なんてハッピーだ
今日が終わり明日がやってくる
おまえは今誰かを思い出せるかい?
|
|
|