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風が時を
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作詞 野馬知明 |
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湧き水のせせらぎに震える
白い小さな花びら
語りかける僕を
見上げることも
できなかった君
目映い夕陽に紅く染まる頬
君の恥じらい
逢う度に胸を詰まらせ
瞳を潤ませていた
魅せられていた僕の傍らで
風が時を刻み始めていた
草原の輝きに煌めく
蒼い小さな朝露
抱き竦める僕を
見つめることも
できなかった君
疎らな時雨に打たれ濡れる髪
君の愛しさ
歩くとき腕に寄り添い
項を肩に乗せていた
魅せられていた僕の後ろで
風が時を運び始めていた
風が呟きかけた
この楽しさもいつか終わる
風を信じなかった
愉しさがいつか終わろうと
想い出だけは残るはずだから
木枯らしの囁きに戸惑う
白く冷たい雪舞
別れるとき僕を
振り向くことすら
しなかった君
銀色の未練に残る足の跡
君の想い出
今はもう胸のときめき
瞳の潤いさえも遠く
想いを馳せる僕の傍らで
愛が時を戻し始めていた
風が教えてくれた
想い出もやがて消える
風に耳を貸さない
想い出がやがて消えようと
心の愛は残るはずだから
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