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換気扇
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作詞 コカトリスの笛 |
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汚れたキッチン溜め息吸いに
曇りガラス越し揺れるワンピース
換気扇の下君の声も聞こえない
唸る羽音引き立てる静穏
酔い醒めの花火に色気づく街
換気扇の下僕の声もきっと聞こえない
騒めく囃子に蠢く雑踏と水面
飛び込みたい僕を差置いて打ち上がる火花と喧騒
ただ飲み込んでくれ待ってるんだ
夏の終わりにかまけて忘れてしまいましょう
吸って吐くだけの馬鹿な僕は言葉を知らないから
夜の訝しさにかこつけて逃げ出しましょう
忙しない囃子の聞こえなくなる場所に着くまで
汚れたキッチン吐き出した煙
擦れた感情吸い込む換気扇
すすけて脂ぎった僕の気道のように
騒めく鼓動に捲し立てる焦燥
かなぐり捨てて終わりにしよう愛を叫んで壊れるだけ
あとは君次第だからさあ
夏の終わりにかまけて走り出しましょう
吸って吐いて伝わる単純な感情だけがほしいから
夜の訝しさにかこつけて無茶をしましょう
二人の声だけが聞こえる場所に着くまで
纏わる蒸し暑さも眩む動揺も捨てて
散々な夜に任せればきっと上手く行くから
どうか手を取って何も言わず笑って
ただ飛び込んでくれ 待ってるんだ
夏の終わりにかまけて消えてしまいましょう
吸って吐くだけ愚かしい僕は君しか知らないから
夜の訝しさにかこつけて捨ててしまいましょう
二人だけただ流れる場所に着くまで
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