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わけのわからない正義
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作詞 橙 ヨシヒコ |
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ほかの人からしてみれば
なんで そんなことで、と
そんな つまらないことで、と
思われるかもしれなくても
当時の僕からしてみれば
つまらないことなんかじゃなくて
なまやさしいことではなくて
これほど重大なこともなかった
最善の選択が ”別れ”だという
最悪の判断を下した僕は
時が過ぎても いまもまだ
どうすればよかったのか わからない
とどのつまりは
彼女と別れた 未練たらしい 僕の話で
これでよかった、と思いながらも
後悔の念が ぐるぐる回る
手切れの手紙を したためながら
やめろ、と もうひとりの自分が言った
好きだからこそ別れるんだ、と
そいつに言い聞かせた
次やったら うまくいきそう、と
性懲りもなく また始めた
とある国盗りゲーム
だけど 僕には向いてないらしい
同じところで つまずいて
たびかさなる籠城戦の末、
万策尽きて 攻め滅ぼされる
天下統一など なしえない
そうはいってもゲームだし、
また初めからやればいいだけのこと
リセットボタンを押したら
出逢いの日から始まればいいのに
とどのつまりは
彼女と別れて 半死半生の 僕の話で
ハエのたかった死骸みたいに
ボロボロになった僕を見ながら
だから やめろと言ったろうが、と
もうひとりの自分が まくしたてる
でも、ああするしか手だてがなかった
言い返す気力もない
部屋でひとり 泣き崩れた
思い出しても いまでも つらい
振ったくせに 振られた気分だ
彼女の幸せを 願うばかりだ
とどのつまりは
彼女と別れた 未練たらしい 僕の話で
あれから なにもかもうまくいかない
もちろんゲームも うまくならない
だから やめろと言ったろうが、と
もうひとりの自分が まくしたてる
でも、ああするしか手だてがなかった
わけのわからない正義
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