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プランA
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作詞 橙 ヨシヒコ |
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君とのデート 少なくとも
僕にとってはデート
たゆまぬ努力が実を結んで
この日に こぎつけた
君にとって おそらくは
デートなんかじゃない
利害が一致した 言ってしまえば
僕は ただの 付き添い
なんだっていいさ 今日一日
この娘は 僕のとなりにいる
全力で とにかく がんばって
君のことを楽しませたい
ラブコメの それのように
イメージだけは突っ走る
なんかこう、ロマンチックな
ことが起こるに ちがいない
時折 見せる 君の笑顔が
僕の期待を ふくらませる
君が やたらと時計を見るのが
気になるけど、まぁ、いいや
君とのデートに だしぬけに
暗雲が たちこめる
君のLINEの音が さっきから
何度も鳴るようになった
君は その度 足を止めて
返信するのに暇がない
やがて 足を止めずに 歩きスマホ
心なしか 早足に
ロマンチックな映像に
大きな亀裂が走った
ちゃんちゃら おかしい僕のもくろみ
もとの木阿弥
ラブコメの それのようには
うれしい事件は起こらない
スケジュールは淡々と
粛々とこなされて
叶いもしない プランAを
前面に うちたてて
それは人知れず 僕の中で
プランBへと変わる
名残を惜しむ僕とは違い
名残惜しさの かけらも見せずに
僕と別れて すぐさまスマホで
誰かと話してる
むなしい現実に 僕は
ひとり 取り残されて
それでも 君の あの笑顔を
反芻したりしてる
ラブコメのそれのように
イメージだけが 突っ走って
なんかこう、ロマンチックな
ことが起こるに ちがいない、と
そんな僕の プランAは
はかなく散っていった
それでも懲りない悪役のように
次なる策を練ろう
プランAは くつがえらない
きっと、これからも
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