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春のうたた寝
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作詞 AOAO |
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あの頃の強く優しい風を思い出すんだ
静かな道をふたり歩いてると
木々がざわめきだし空が渦巻いてる
花びらが舞う春の午後
夢が溶けて消えるように
一枚一枚散ってゆく
ほんの少し眠たげな瞳が
ゆっくり閉じて 淡く微笑む
春の空の滲む色が
むせ返すように記憶を揺さぶる
吹き付ける風に目を細めて
少しだけ泣きたくなったから
あなたに手を差し出してみた
暖かく華やかな色が思い浮かぶんだ
あなたのその微笑みを見ていると
あなたの癖のある髪が小さく揺れ
それだけのことに立ち眩む
時計の針が進むたびに
一秒一秒過ぎてゆく
幾分かまだ幼い瞳も
時が重なり 大人びてゆく
いつかふと思い出すだろう
この長閑で平和な日々を
分け合った鯛焼きの中身さえ
どちらがあんこかクリームか
ぼんやりとふたり話すんだ
春の空の滲む色が
むせ返すように記憶を揺さぶる
吹き付ける風が頬を掠めて
あなたに手を差し出してみた
あなたも手を差し出してくれた
手の温もりが消えませんように
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