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2月19日の悪夢
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作詞 あかさてな |
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2月19日の悪夢
今からもう何年経つだろうか
あの悪夢の日から
其れは正に悪夢以外の何物でもなかった
其の日、僕は深夜勤務から戻り
ベッドに寝転ぶや否や
浅い眠りの中を流離(さすら)い
何時もの様に悪夢に苛まれて居た
だが其の日の悪夢は其れまでとは違って居た
何か解らないが黒い影に追われ
急いで嘗て住んでいたアパートの一室に逃げ込み
然し其処はガスが充満しており
其の息苦しさに居ても立っても居られず
思わず影の居る外へと飛び出した
そして其処で目が覚めた
驚いた事に僕は自らの左手で首を絞めていた
そして直感的に悟った
彼は到頭やってはいけない事をやったのだと
翌日の新聞のお悔やみの欄には彼の名が載っていた
僕は認めたくは無かったが認めざるを得なかった
たった一人の親友の自死と言う現実を
僕は心に果てしの無い虚無を抱えて
其の日以降悪夢に苛まれ続ける事になった
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