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太陽と西風と少年
作詞 あかさてな
今は昔、ギリシャのとある森にて
ヒュアキントスと言う美少年が居た
太陽の馬車を駆っていた太陽神アポローンは
ヒュアキントスの存在に気付くや否や
其の美しさに心を奪われ
早速地上に降り立つと
美少年の許へと参り
自らの素性を明かし
ヒュアキントスを恋人とし
其の日以来二人して
円盤投げに興じては
仲睦まじく日々を過ごした
然し此の様子を快く思わね者が居た
其の者の名は西風の神ゼピュロス
ゼピュロスもまたヒュアキントスに惚れて居た者で在った
嫉妬に身を焦がしたゼピュロスは
アポローンの投げた円盤を其の息吹きで吹き飛ばし
在ろう事かヒュアキントスの額に命中させて仕舞った
額に致命傷を負った美少年は其の場に倒れ伏した
アポローンが慌てて駆け寄るも
哀れなるかな、ヒュアキントスの体は冷たく為って仕舞って居た
アポローンは神々の飲み物ネクタルを
命果てた美少年に降り注ぎ、さめざめと泣き崩れ
此の様な事態を引き起こしたゼピュロスもまた
ヒュアキントスの死に大いに心を痛め
居たたまれずに其の場より飛び去った
ヒュアキントスの骸はネクタルの力により
花へと其の姿を変えた
其の花こそが我々が今日(こんにち)ヒヤシンスと読んでいる花で在る

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公開日 2019/11/25
ジャンル 荅鐚鐚
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コメント 此の詩は、ギリシャ神話にあるヒヤシンスの花の謂われを書き綴った作品です。
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