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ノン・フィクション
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作詞 brother sisters |
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110番をしたのは突然
静まりかえった部屋に響くは
浴室からのシャワーの大雨
割れたワイングラスそっと拾って
赤い痕跡はまるで夕陽ね
そのまま沈んで夜になってゆく
さようならって言えたかな
最後くらいちゃんと泣けたかな
なにもかもを壊して
すべてをさらってよ
あとで元通りになんて
できっこなくてもいい
それでも今日だけは
なかったことにしてほしい
なんて わがままかな…
キッチンの鋏身がなくなった
廊下の明かり 薄く落として
苦しそうに溺れる排水口
窓をすこしだけ開けましょうか
ベッドシーツは依れたままにして
夜風に髪を洗ってみるの
愛してるって言ったのに
最後くらいもっと愛したのに
なにも要らない
私を私としてつくる
愛や希望は嘘だもの
なぐさめの為泣いた
雨に傘をさそう
夜をいっそうと暗くする
それも あの日のベール
冷たくなる体
濁ってゆく瞳
過去の人のようで
未来に起きたこと
怖くなんてなくて
不安より落ち着く
この自由をもっと
この自由をもっと
なにもかもを壊して
すべてをさらってよ
あとで元通りになんて
できっこなくてもいい
それでも今日だけは
なかったことにしてほしい
なんて わがままかな…
遠くから聞こえるサイレンに
ビスケットを一つ食べよう
こんな街の色によく似ている
コーヒーをいれて 瞳を閉じるの
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