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逆さの虚像
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作詞 新田拙 |
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瞳に映る世界は中心も隅も外もない
ふたつの目は視線を虚空に結んで
どこにいてもそこにいちゃいけない
誰もが僕を虚像に捉え
世界に鋏を入れこんで
僕の周りに点線を打つ
街に穴が開く
穴ともに街は行く
月は照らしてる
影になれない僕の影を
揺れて移る世界は始まりも終わりも続きもない
ふたつの目は視線をうろつかせて
どこにいてもなにもはじまらない
誰もが僕を虚像に捉え
自分の存在を探して
穴に埋もれる衝動を隠す
いなくなりたい
あの人の瞳以外には
いないままでいたい
いなくなりたい
誰もを逆さに映したまま
いないままでいたい
街に穴が開く
穴に埋もれて街は行く
月は照らしてる
影になれない人の影を
穴が開く
穴に埋もれて街は行く
月も眠るころ
影の街は息をひきとる
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