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にんげん
作詞 扁平足
あなたと私は人間だし、日本人だし、関西人だし、大阪出身だし、住んでる市も一緒だし、通ってる高校も一緒。

違うことといえば、性別と、学年と、趣味、性格くらい。

ねえ、どうして?

これだけしか違わないのに、いつまでたっても会えないの。

どうして?


あなたに会えることを期待してホームルームのときにほんのり色付きリップぬって、

教室を出て、あなたを探してると悟られたくないから、イヤホンつけて、でもあなたの声は聞きたいからかたっぽだけね。


おんなじ校舎にいるはずなのに、こんな狭いところにふたりともいるんだよ。

なのに、なのにどうして、


何回目、これで何回目、


あなたのこと考えて、やっぱ今日も会えなくてしょげて石ころ蹴飛ばして

帰り道くらい会わせてくれたっていいじゃない、って神様に毒吐いて。


待ち伏せとか、しちゃおうかしら。

そんなこと10回くらい考えたけど、実行したのは0回ね。


今日も、会えないんだろな、そんな風に考えるようになったのはいつからだろう。


私のせいじゃないわ。いつまでたっても会わせてくれない神様のせい。


ふいに、ふいに、見えたの。


ちょっと癖っ毛な髪の毛。

小柄だけど、ちゃんとがっしりしてる体格。

いつものボロボロ青リュック。


せんぱい。


ローファーをこつって鳴らしてまた止まって、


なんでなんで迷うの私。

今まで会いたかったんでしょう。



やっと会えた帰り道。


またローファーをこつって鳴らして、喉の奥までせんぱいだ。


なんで唇まで来ないの。



ああ曲がっちゃう。行っちゃうせんぱい。



冷たい冬の空気を口に入れ、私は叫んだ。



せんぱい。

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公開日 2017/12/04
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コメント 好きな先輩になかなか会えないもどかしい気持ちを歌詞にしました。
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