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pandemic
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作詞 ろいろい |
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僕らはまだ知らないだけ 地球の裏の命が
踏み潰されて血を流して跡形もなくなったこと
戦争だとか死に際とか見たこともない僕らと
戦争と殺すことしか知らない少年がいる世界のこと
そんな世界を生きる君が死刑になった男の
素性を見て苛立ってナイフを握り締めた
でも奴は液晶画面の遠く向こう側にいた
殺すことは君にはできない
今日もそんな無力者たちの叫びが溺れて
時代は闇で満ちてく 誰もが耳を塞いで
また一つ燃えた 一つ消えた 一つ一つ飲み込んだ
あの空は曇ってゆく 哀しみの雨を降らせている
僕らはまだ知らないだけ 瓦礫に埋もれた花が
雨水を飲んで光を求め細い茎で生きていること
殺人だとか往生とか知る由も無い僕らと
誰かを殺すことを覚えた君が今日も手を繋いでいること
そんな世界で生きる意味を落とした人々は歌う
歌が世界に広がれば誰もが立ち上がる
機関銃持って血みどろの賛歌に狂乱したこの世界は
まさに歴史の終わり即ち
世紀末、《壊滅的流行死病=パンデミック》
今日も僕ら寂しがり屋の叫びが途絶えて
手と手引き剥がされて どうしようもなく哭いて
また一つ刺した 一つ枯れた 一つ一つ吸い込んだ
あの空は曇ってゆく 真っ黒な雨を降らせる
その雨に打たれて 今日も僕は生きていけるか
生きたいと願うならば 孤独に打ち勝てるか
君がいない世界は 僕には広すぎる
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